第1話「いなかのいいところ」
ガタガタ……ガタガタガタガタ………。
(みんなとも、おわかれか……。)
この子は、花木なな、十才。生まれたときから、とかいぐらしで、
いなかが、大っきらい。そんななながいなかにひっこすのには、あ
るわけがあった……。
1ヶ月前……。
ななのお母さんが、急に苦しくなって、病気にかかってしまった
のだ。ななは、げいいんを知らないが。とにかく!!! 病院の先
生が、「空気のきれいなところに行ったほうがいいですね。」と、
いったのだ。ななは、最初は、いやだったが、お母さんのためだ。
しかたがないので、いなかに行くことになった。
ガタガタ……ガタ……キキー。
着いた。
「ハアー。」
なんだか気が重い。
家までは、川や、畑や、田んぼがあった。家は、石の階だんの、
上のほうにあった。(トトロかよ。)そう思っていると、
「なな、あそこが家だよ。」
お父さんが言った。しかし、そのとたん!!、ななは、にげだした
くなった。な、……なんと!!……、目の前に、見えたのは……
「う、おんぼろ……。」
そう、おんぼろというのは、きっとこういう物をいうときに、使う
んだろう。と、思うくらいおんぼろだ。
「やだーーーーー!、こんなとこ住みたくなイーーーーーー。」
ななは、さわぎだしてしまった。
「なな、お母さんのためだぞ!」
その声で、ななは、しずかになった。
すると、お父さんが、
「なな、中に入ってみようか。」
と、言った。ななは、(中もおんぼろだ。)と、思ったが、中に入
ることにした。
ガチャッ!!
なんと!、ななの予想は、みごとに……、当たったのであった。や
っぱりぼろだった。
「よーし、ひっこしおわりー!」
お父さんの声がした。ななは、まだ、なにもかもが信じられなかっ
た。悪夢を見ているようだった。しかし、それは、げんじつだった。
「なな~、ご飯だよ~~。」
「はーい!、今、行くよー。」
ななは、長い長いろうかを歩き始めた。タッタッタッタッタ……。
しかし、おんぼろだがけっこう広い……。
台所からいいにおいがしてきた。(焼き魚か……。)台所にはいっ
ても、あいかわらずぼろだった……。
こうして、悪夢のような、ななのいなか生活一日目が終わろうと
していた……。
二日目……
「おーい!! なな~~~。」
今日は、一日中いそがしかった。この、おんぼろやしきのそうじだ。
まあ、リホームまでは、いかないが、よごれたかべや、ゆかなどを
そうじしたのだ。ぼろやしきはそうじしてもぼろだか……。
おしいれをそうじしていると、なんと中から不思議な巻物がでて
きた。ちょうちょの絵がかいてある。ななは、その絵に見覚えがあ
るのに気がついた。それは、お母さんがくれた物だった。キラキラ
光っている、ちょうちょのペンダントだった。でも、ななには、そ
の横にかいてある字がわからなかった。そこで、
「よくわかんないな~?」
と、つぶやき、ポケットにおしこんだ。ななは、ベランダから外を
見た。そしてなぜか、(明日、村に行ってみようかな~……。)と
思ったのである。
「なな~。おふろは入りなさ~い。」
お父さんの声だ。ななは、よいしょと起きあがった。そして、なな
は走り出した、長い長いろうかを………。
三日目……
「お父さ~ん!! わたしのランドセルしらない~?!」
今日、ななは村へ行くひまなどなっかた。いや、村に行くって言
えば行くんだけど、遊びに行くのではないのだ。そう、ななは今日
から学校に行くのだ。
「なな、階だんの下のこが、つれっててくれるって! お前と同じ
4年生だってよ。」
お父さんが言った。ななは、ご飯を口の中に入れて、魚を口の中に
おしこんでから、
「どんだ、びど?」(どんなひと?)
と、聞いた。
「えっとね~~。」
と、お父さんが言いかけたとき、
「な~なちゃ~ん。さきで~す。」
大きな声がした。ななは、ランドセルをしょって、
「いってきま~す!」
言うが早いか家を飛び出した! 庭を、通って階だんを下りると、
かわいい女の子がいた。ロングヘアーの優しそうな子だ。
「おはよう。」
なながいうと、
「おはよう、ヨロシクネ! ななちゃん!!」
なんと、声までかわいかった。
ななは、学校に行くとちゅう、いろんなことをさきに話した。
「私、都会のほうから来たんだ。学校のみんなは、どんな人?。」
などなど、色々聞いた。さきは、一つ一つのしつ問に、ていねいに
答えてくれた。
学校に着いた。小さな学校だ。木やわらでできていて、ななの家
よりぼろだった。みんな、男子は、ぼうずだし。生徒は、5人位だ。中に入ると……もちろんぼろだった。
「あら??? 花木ななさん??」
ふりむくと、先生らしき人がいた。
「よかった~~。来たのね。あなたは、4-1よ。」
そう言ってななをぐいぐい引っぱっていった。
ガラッ!!
みんながこっちを見ている。(あっ、さきちゃん。)さきと同じ
クラスだった。
「みなさん! 今日からこのクラスになった花木ななさんです。さ
っ、自己しょうかい!」
先生から言われ、ななは、
「今日からこのクラスになります、花木ななです。色々わからない
ことがあると思うので、教えてください。」
初めてのわりには、上手に言えた。すると先生が、
「花木さんは都会のほうからやって来たのヨネ。じゃあ席は~。」
先生が言いかけたとき、
「はい! 私のとなりがあいています。」
と言う声がした。見てみると、なんとさきちゃんだった。すると先
生が、
「じゃあ、植木さんのとなりネ。」
と言った。
ななは、さきのとなりに座った。
授業が始まった。初めは、ななはどんな勉強か不安だったが、すぐ
安心した。なぜって? それは、ぜ~んぶ前の学校で習っていたか
ら。ノートに上手に書いたり、すらすら問題をといたりするななに、
さきはびっくり!!思わず、
「ななちゃん、すごいネ☆」
と言ってしまった。
ななはとくいになって、問題をどんどんといていったのである。
カラ~ン、カラン、カラン。
ベルが鳴った。昔っぽい。
「今日は終わりです。」
先生が言った。
すると、みんながななの周りに集まってきた。そして、
「すごいね。」
とか、
「前の、学校はどんなの?」
とか、色々聞かれた。そして、今日、みんなで野の山で遊ぶことに
なった。
ななは、家に帰ってから急いで行った。
着くと、もうみんないた。そして、みんなで森に入った。森の中
で、みんないろんな遊びをした。男の子は、虫取り。女の子は、花
つみをやっていた。ななは、いっぱい楽しんだ。そしていつのまに
か、(いなかも、いいかも……。)と、思ったのだった。
ちょうちょの、秘密は、わからなかったけど、ななはこう思う。(きっとこの、ペンダントは、わたしに、友達をくれたんだ。)と。
家に帰ると、ご飯が、できていた。
「なな~、ご飯だよ。」
「はーい。」
今日も、いつもどうりの、晩ご飯。
明日は、ななにどんなことが、おこるのかな??
第二話「友達になるために……」
「お父さーん、いってきまっす~!!」
「いってらっしゃい~。」
階だんを、おりていくと、いつもどおり、さきがいた。
「おっはよ~!。」
「おはよー、ななちゃん☆」
「行こっ!」
「うん!」
ななは、いなかが大っきらいだった十才。4年生だ。でも、今は
いなかが大好き☆ 毎日とても楽しいのだ。
学校に着いた。もうみんないた、
「ななちゃ~ん、おはよ!」
「おはよ~☆」
みんな(まあ、5人くらいだけど……。)とっても、仲良しなんだ!
みんなと、話したり、じゅんびをしたりした。席に着いて先生を、
待つ・・・・・・。
ガラ!!!!!!!
ドアが開いた。先生と……、ななたちと同い年位の子が、入って
きた。みんなザワザワしていた、(わたしと、同じ感じだな……)
ななは、そう思った。
その子は、かわいい子だった。でも、ちょっと気が強そう、(こ
うゆうの、クールビューティーって、いうのかな~? でも、なん
か女王様って感じ……。)
「みんなー! 今日からやって来た、関根みのりさんよ! 花木さ ん! あなたといっしょで、都会の方からきたんですって!」
先生が、しょうかいするとみのりは、な、なんと、
「ぼろいわね~、まっ、みなさんも、どうせびんぼう屋敷に、すん
でるんでしょ?」
と、言った。(うわっ! なにこいつ?!)ななは、かなりむかついた!。
みのりの声に先生も、みんなも、かたまってしまった。しばらく、
ちんもくがつづくと、
「先生、席はどこですか!!?」
と、みのりがこわいこえで、聞いた。
「え、ええーとー、そ、そうねー……。どうせなら、席がえしまし
ょう!!」
「えっ!?」
先生の、声にみんなおどろいた! だって、2週間前に席がえを、
したばかりだったからだ。でも、みのりもいるので、みんな、
「い、いいよー。」
と、さんせいした。でも、いつもの席がえならみんな思うことがち
がうのに、今日は、同じだった。それは『みのりととなりになりま
せんように・・・・。』だった。みんな、あの言葉が、つっかかっ
ていた。しかし、6人中、5人は、願いがかなって、1人はかなわ
ないんだ。ざんこく………。
席がえのしかたは、くじびきだった。みんな、1枚1枚さわって
とっていったので、十分くらいかかってしまった。
ななは、紙をとったあと、みんなが取り終わるまで待っていた。
そして、最後の人が取り終わった。ななは、そおっと、そおっと、
紙を見た。番号は2番だった。となりは、未来だった。(よっしゃ
~!やった、やった、ホッホ~イ!☆)それから、みのりのとなり
は、だれなのか見た。たぶん、ほかの5人は見たと思う。1人は、
かわいそうだけど、やっぱり見たーい! みのりは、さがさなくて
もすぐわかった。なにしろ、人数が少ない。となりを、見ると……、
な、なんと……さきだった。(ウッソ~、さきなの……!?)さき
は、がっくりしていた。
「さきちゃん、かわいそー!!、ね、ななちゃん!」
「う、うん……、さき、か弱いから大丈夫かな~? 私は、未来と
でよかった~!」
2人で、話していると、みのりが、
「すいません! 私、目が悪いんで、前にしてください!」
と、言った。すると、先生が、
「じゃあ、未来ちゃん、席かわって。」
と、言った。
「えっ?! あ……、は、は……い……。」
「えっ!!!!!?」
「ご……、ごめんね……、ななちゃん……。」
みのりと、未来が、席を立った。(な、なんで……?! ちょっと
ー。)
みのりが、ななの隣に座った。(ど……どーしよー?)とまどっ
ていると、みのりが言った。
「あんた、あたしと同じところから来たんだって!? こんなとこ によくいれるね!」
ななは、最初は、なんていったらいいのかこまった。けど、やっと
「……そ……、そんなこと……、ない……、ないよ……、み……、 みんな……、仲いいよ……、ア、アハハー……。あっ、あの……、 みのりさんも……とも……、あのね……、そ、その……、と……、 友達に、ならない!!!?」
と、言えた。言えると、ホッとして、力がぬけた。
すると、みのりは、
「はあ?? 何いってんの? 私あんたたちみたいないなかやろう と、友達になる気ないから!! だいたい、とかいのやつが、い なかのやつと仲良くしてんじゃないわよ!! もう、話しかけな いでよ! フンッ!」
プツンッ!と、切られてしまった。
こうして、学校が終わった。学校が終わると、みんなは集まって、
今日、どこで遊ぶかなど、話し合った。
その間も、ななはみのりのことが気になって、しょうがなかった。
みんなと話していながらも、ときどき、先生と話している、みのり
のほうを、ちらちら見ていた。
そして、野の山で、さきと未来と、美優紀と春菜と遊ぶことに、なった。
「ねえ~、みのりちゃんもさそう??」
「ことわられそ~。」
「いなくてもいいじゃ~ん。」
「でも、仲良くなったほうが、いいよね?~」
みんなが、話している間も、ななは、あの言葉のことを考えてい
た。(みのりさん、友達いないのかな?? 最初のころの私とちょ
っとにてるかも……。)
「じゃあ、ななちゃんは?」
と、言う声がした。つづいて、
「いいね! それ!!☆」
「ななで、いいかな?……」
「えっ、あっ、いいよ~。」
ななは、その言葉の意味を知らないのに、答えてしまった。
「やった!! ありがと~。じゃ、ななちゃんよろしく~☆ じゃ
あ、野の山で!!」
「えっ!? ちょ、ちょっと、よろしくって、どうゆう意味??」
「だーかーらー、ななが、みのりさんに、今日いっしょに遊べるか、
聞くんでしょ!☆ じゃ、そうゆうことで、なな、バイバイ☆!」「えっ!? あ、あの~ね~……」
あ~あ~、やっちゃたあ~~。(とにかく! みのりさんに聞く
しかない!!!ど~しよ~。)
ななは、ちょうど、先生と話し終わったみのりに、近づいていっ
た。そして、
「……、あ、あのっ!……、えっと……、きょ、今日……、みんな で、野の山で……、あそぶんだ!……。で……、あの……、え、 えっとお~…………、い……、いっしょ……、に……、い、行か ない?……、え、えへ……。」
みのりは、しばらく、だまって、ななを見ていた…………。が、
バッと立つと、サッサッと、行ってしまった。
「まっ、まって、みのりさん!!」
ところが、みのりは、
「フン!!」
と言って、走って、行ってしまった。
「あ……、(みのりさんに、私、きらわれているのかな……?…… どうしよう……。)」
ななは、そんなことを考えながら、家に帰った。
そして、野の山へ、行った。野の山でも、ななはみのりのことばかり、考えていた。
キーンコーンカーンコーン。チャイムがなった。
「じゃあ、また明日。バイバ~イ☆」
ななは、走って家に帰った。
家に着くと、ベランダ(?)から、外を見た。
ミーンミーンミーン
せみが、さわがしく、鳴いていた。夏だから、まだ、明るかった。ぼーっとしていると…………、お父さんが来た。
「なな、どうしたんだ?」
「……、ねえ……、お父さん……、もし、なかなか友達に、なれな い人がいたら、どうする?……。」
「うーん、そうだなー、人それぞれ、友達になるなり方は、ちがう と思うな~。たとえば、ななはさきちゃんと、すぐ、仲良くなれ ただろう、でも、それがあるように、なかなか友達になれないこ とも、あるんだ……。だから、あんまりあせらなくていいと思う よ。でも、一番いいのは、相手の気持ちを考えることだよ。人の 気持ちなんて、わからないけど、一生けん命、わかろうとするこ とが、大切なんじゃないかな?」
「……、そっか……! アリガト!!☆ お父さん。私、ガンバ
ル!!」
ななは、長いろうかを走り出した。そして、自分の部屋に入ると、
あの、ちょうちょの巻物を出した。もちろん、ペンダントは、首に、
つけている。
そして、小さな声で、ゆっくりと、
「私、がんばるから、力をください。」
と、言った。
「なな、花火するぞー!!」
「えーっ! フフ、はーい!」
外に出た。
「お父さん……。きれいだね……。」
「ななは、どの花火が、好きだ?」
「うーん……、線こう花火かな……。だって、とっても、やさしい
光だもん…………。」
「……、そうか……。」
ななと、お父さんは、ずっと、ずっと、その小さい光を、見つめて
いた。
次の日、ななはいつも通りさきと、学校に行った。
学校に着くと、みのり以外の4人は来ていた。ななと、さきは、教科書とノートと、ふでばこを取り出して、つくえにしまった。
ガラッ!!
すごい音で、ドアが開いた。ふりむくと、みのりではなく、先生だ
った。
「みなさん!! おはようございます!」
「お、おはようござい……。」
「えーっと、あら、みのりさんは、いないのね……。」
(みのりさん病気かな~……、仲良くなろうって決めたのに……。
あーあー……)
ななは、授業中も、みのりのことばかり考えていた。ななには、
先生のハイテンションな話も、今日は遠くでなっている、サイレンの様に聞こえる……。
授業が、終わると、ななはすぐランドセルをしょい、みんなと、
約束もしないでかけだした!
向かった先は、野の山だ。タッタッタッタッタ……。遠くに野の山が見える。太陽の光で、キラキラと輝いている……、まるで、エメラルドのように……。
野の山に着くと、ななは、あちこち探し始めた。みのりに何か持
っていく物を探そうと思ったのだ。
「うーん? なんかないかな~。」
そう言って、草むらに一歩足をふみいれたとたん!!!!!!!
ガラガラガラ!!!……ドッスーン!!!!!
「いっ、いった~!!!」
な、なんと!!崖から落ちてしまったのだ!! やっとの思いで、おきあがると、そ、そこに、な、なんと!!!!
み、みのりがいたのだ!!!!!!
「み、みのりさん!?」
「えっ!?」
みのりも、こっちに気が付いたようだ。
でもななは、もっとすごいことに気が付いた。な、なんと!! み
のりがななと同じちょうちょの、ペンダントをしていたのだ!
「み、みのりさん……、そ、そのペンダント、な、なんで~……。」
「えっ、は、はあ? か、関係な、ないでしょ!……。てゆうか、
なんであんたももってんのよ!?」
「えっ、あ、ああ、お母さんにもらったんだ。今、お母さん入院し
てるけど……、あっ、あと、私、家で、巻物を見つけたんだ!!」ななは、みのりに巻物のことを話した。
「ふ~ん、あたしも、お母さんからもらったんだ……、お母さん…
…、2年前に死んじゃったけど……、それであたし……、いじめ られてて…………、だからもう、友達なんて……、作らないの… …。」
「えっ!? あっ……、ごめん……、で、でも!! ぜったいどこ
かにしんようできる友達がいるよ! 私、みのりさんのこと、もっと知りたい! みんなもきっとそうだよ。……ねえ……、友達にならない……? いや、なってください!!……。」
「……あんたって……、へんなやつ……。……私で……いいの…
…?」
「……うん、もちろん!!」
「……ありがと……、なな……。」
「……みのり!!……。」
そして、とつぜんみのりが言った。
「ねえ、そのまきもの見せてくれない? なんか、わかるかも。」
「うん! じゃあ、うちに来て!!」
2人は、家まで走った。
「おと~さ~ん、友達つれてきたよ~!!」
お父さんが、かけてきた。
「おじゃまします。」
「どーぞー。」
そして、お父さんはななの頭をポン!とたたいて、
「よかったな。」
と、笑って言った。
第三話「まきもののひみつ」
「ねぇ、なんてかいてある?」
「……、わかんない……。」
みのりがつぶやいた。
今、二人でひみつのまきものを見ている。ななはそれをかばうよ
うに言った。
「や、やっぱ、意味ふめいだよねーーーー、ハァ」
「……ご……」
「ん?どうしたの?」
「……ごめん……」
しずかに、みのりが言った。
「えっ、ああーー。べつにいいよーーーー、あたしもわかんないし
ーーーー、あ、あははっ!!!!」
ななはなるべく明るく笑った。(う、うわあ!!!みのりショックだったかなあーーーー)
「……そ、そう!でも……この文字ってふつうの字じゃないよね。」
「えっ?!」
ななはおどろいたとどうじに、いままで気がつかなかった自分をな
さけなく思った。
「あたりまえじゃん。こんな字ある??」
「あ。……あー、そっかあーー」
すると、みのりがからかうように言った。
「あ、あんたって……バ、バカだねぇ。アハハハハ。」
「ちょ、ちょっとーーー。」
「だっ、だって、本当じゃん。」
「ちがう、ちがう。そのことじゃなくて、そのことじゃなくて、私
は、あんたじゃなくてななでしょ~! も~」
ななは、真けんに言ったのにみのりは、笑い出してしまった。
「アッハッハ、ご、ごめん、ごめんねなな、あー、おなかいたい…
…。」
みのりがあんまり笑ったので、ななも、つられて笑ってしまった。
二人で、ばく笑していると、ろうかを走る音がした。
ダンダン……ダ……ダンダンダン。だんだん近づいてくる。
ガチャッ!!
いきおいよくドアが開いた。
「おまたせ~!!!! ジュースとおかしだよ~!!」
いつもよりなぜか、ハイテンションな、お父さんが入ってきた。(先
生みたい……。)二人は思った。
「さあ、みのりちゃん、ゆっく~~~りっしてってね!!!!!!
二人共、仲良くね!!!!!、じゃっ、バイバイ!!」
バタン!
すごい音でドアがしまった!
嵐のようにお父さんが去っていった後、しばらくちんもくがつづいた。
「ワーイ、ワーイ、アハハハハ。」
外から、楽しそうな声が、してきた。
「え、え~っと、で、どうする……?」
「ななのお父さんって、あんなひとなんだ……。」
「えっ、あ、ああ、い、いや……、う、うーん……、な、なんか、
いつもとちがうような……。」
「……まあ、いいや……。」
ななと、みのりは、おせんべいを手に取った。
「いっただっきま~す!」
「いただきます。」 、バリッ! パリッ!
「うん、おいしい。」
二人はせんべいを食べながら、話を進めた。
「ねえ!! 大人に聞こっか~~!!」
「だめ!」
「なっ、なんで!?」
「なな、よく考えなよ! 大変なことが書いてあったらどうすん
の!! おとなは私達に教える前にすてちゃうよ!!」
ななは、本当に、感心することしかできなかった。
「あっ、そっか、じゃあ、どうする? みのり!!」
「…………、となり町に……町の図書館……。」
「えっ……、ま、まさか~。」
「……、行ける……、行く……。」
「えっ、ちょ、ちょっと、えーーーーーーー。」
なながおどろいたのも無理はない。となり町の図書館は、車で約一
時間かかるのだ!
「だ、だれに、おくってもらう……?」
「……だ……め……、『何しにいくの?』なんて聞かれたら、どう
すんの……。」
「じゃ・……、じゃあ……、歩くの?……」
ななは、おそるおそる聞いた。
「……そう……、するしか……、ない……。」
外にでると、もう鈴虫が鳴いていた。
リーン、リーンリーン……
「きれいな声……。」
「本当だね、なな。」
「じゃ、あした学校でいろいろ話そ!!! バイバイ」
それだけ言うとみのりはかけだした。
ななはそれをしずかに見ていた。
「明日……か……。」
チュン、チュン、チュン、ピ、チュチュンピ
今日は鳥たちの大合唱で目がさめた。
「お父さん おハヨーーー」
「あー、なな、朝ごはんあるから食べといてね。お父さん仕事でね。 よし、じゃ、行ってきます。」
お父さんは急いで家を飛びだした。
バシ!
すごい音で、ドアが閉まった。
「ハァー」
ななはためいきをついた。最近、お父さんはやけにあわただしい。(仕事、そんなにたいへんなのかなぁーーー)
ななは一人で朝ゴハンを食べた。なんだかおいしくない。と、今、
戸をたたく音がした。
「はい。どなたですか??」
暗い声で聞いた。すると、はずかしそうな声がかえって来た。
「あのーー、ななちゃんいますかーーー」
おとなしげな声だった。ななは、その声がだれの声なのかよくわかった。みのりだ。どうやら、みのりは、ななの声がひくかったので、お父さんと思ったらしい。
「え、えっと、私だけど。」
「えっ、なな?!!!!」
みのりの声がいっきに変わった。
ななは戸を開けた。みのりがはずかしそうに立っていた。
「あのー、みのり、どうしたの???」
ななが聞くとみのりは、不安そうに言った。
「あのーー、いっしょに、学校いかな……い???」
「えっ、みのりってこっちらへんだったっけ????」
ななが聞くと、みのりが泣きそうな顔をしたので、ななは急いで言
った。
「あっ、じゃあ、いっしょに行こっ、!!! えっと、ちょっとま
っててね。」
ななは部屋に入ると、急いでランドセルをとった。そして、げん
かんまで走った。
ガラッ
戸をいそいで開けて、カギをかけた。
「おまたせーー、ゴメンね、みのり。」
「いや、べつに。それより、昨日のことだけど……」
みのりが言いかけた時、
「ななちゃーん!!!」
さきの声が下からして来た。ななとみのりは、下におりた。
「ななちゃん、おはよ。あっ、関根さん……?」
さきが顔色を一しゅん変えたので、ななは、あわてて、
「うん、あのね、えーーっと、みのりも今日、いっしょに行きたい
って言うから、いっしょに行こうって!!!!」
と、うれしそうにいった。
「えっ、ななちゃん、関根さんと友だちなの???」
「えっ、そうだよ。仲よしなんだ!!!」
ななの言葉に、さきはおどろいていた。そしてやっと、みのりが
「あの……私……」と口を開いた。
「あの、友だちに……」みのりがなかなか言えないので、ななが、「あのね、みのりね、みんなと友だちになりたいらしいよ。」
と言ってあげた。そして、みのりのせなかをポン!と、おした。
「あの……、う、うん……、そう……」
みのりが不安げに言った。
さきは、しばらくみのりをポカンと見ていたが、そのうちに
「フフッよろしくね。みのりちゃん。」
と、ニコニコしながら笑って言った。
「ありがと!!!」
みのりもとてもうれしそうだった。
ガラッ!
学校に着いた。
教室に入ると、みんなふしぎそうな目でこっちを見ていた。(う
わぁーーー、でもわかってもらわなきゃ。)
「みんな、おハヨー」
ななはいつもどおりに元気に言った。でもみんなはひそひそしてい
てこんな声も聞こえてきた。
「ねぇ、なんで、ななとさきと関根さんがいっしょにいるの?」
「仲よくなったのかなぁ???」
「あたし、あんまり関根さんと仲よくなりたくないかも……。」
「あっ、おれも~。」
みのりにも聞こえたのか、みのりは、ゆかをじっとにらみつけて、
泣きそうな顔で立っていた。ななはなんだか、みんなにとてもはら
がたった。「ねえ!! みんな!!」と、言いかけようとしたとき、
「やめなよ!!」
と、言う声がした。な、なんと、そうさけんだのは、さきだった!!
「みのりちゃんは、みんなと仲よくなりたいだけなんだよ!! な
んでそんなこと言うの!!」
さきにつられて、ななもさけんだ!!!!!!
「そうだよ!! 何にも知らないのにひどいよ!」
みんなも、二人の声に、だまりこんだ……。
「…………・……。」
「あの……、」
声を出したのは、みのりだった。
「いままで、本当に……、ゴメンナサイ……。」
みんなびっくりしていた。そして、一人の男子が、
「よーし、みんな~!! 今日からみのりは、友達だ~!!」
と、言った。みのりは、いままでにない、最高の笑顔になった。そ
んなみのりを見ながら、おたがいに、Vサインを送っていた。
カランカランー。三時間目の授業が終わった。みのりとななは、二人で、急いで家に帰った。
ななは、家に入ると、まず、リュックをだし、その中に、おやつ
のせんべい、あめを入れた。そして、おさいふ、町の地図、すいと
う、ノート、ペン、そして、まきものを入れた。なんだか、長い旅
に出るみたいだ。
トン、トントン……
戸を、たたく音がした。みのりだ!! ななは、急いで戸を開けた。
「おまたせ!! 行こっ。」
「うん!!」
二人は、歩き始めた。みのりの格好は、リュックにぼうしだった。
(ぼうしも、必要だったかな?)
「ねえ、かなり歩くよ、大丈夫?」
「えっ、あ、うん!」
田んぼを横切った。だんだん歩いていくと、三十分位たっていた。 田んぼは、なくなっていた。
一時間後……
「ハア、ハア、ハアハア、ハアー……」
「なな、大丈夫?」
「う、うん……。」
「もう、隣町に入ったから、もうすぐだよ。休憩しよっ!」
二人は、リュックから、お菓子と水筒を出した。
五分後……
「行こっか、なな。」
「うん。」
二人はまた、歩き始めた。
十分後……
「あっ、なな、見て!」
なんと、向こうに図書館がある!! 二人は、走り出した。
「ハア、ハア、ハア、」
二人とも、いつもより足が、早くなった気がする。
ウイーン
ドアが、自動で開いた。冷ぼうがかかっていてとてもすずしい。
「なな!ねえ!あそこにあるんじゃない?」
みのりが指したのは“昔の言葉”というところだった。
「うん!行ってみよ!」
二人は“昔の言葉”の所に入った。いろんな本があった。“言葉のひみつ”という本をななは手にとって、パラパラ~と見てみた。すると、“昔の言葉の読み方”というのが出てきた。くわしく読んでいると、昔の文字が書かいてあった。
「み、みのりっ!! これ見て!」
二人は、本を見ながら巻物の文字を読んでいった。巻物には、こう書いてあった。
“ちょうちょの道しるべ、宝を 見つける”
「これ、どういう意味?」
「わ、わかんない。」
二人がためいきをついたそのとき……
ピカッ!
「うっ、あ、あれっ! ねえみのり! 空に大きなちょうちょが見 える!」
「うそ! も、もしかして……。ななっ!! 追うよ!」
みのりが走ったので、ななもつづいた……
みのりもななもせいいっぱい走った。(つ、ついに……わかるん
だ……!)ちょうちょはどんどん進んでいった。太陽の光がはんし
ゃしてまぶしい。
そしてちょうちょは、ある山 へ入った。
「ここは……花の山?」
「とにかく入ろう!」
「うん。」
ザワ、、、ザワ、、、二人は花の山に入った。ザワ、、、ザワ、、、とて
もしずかだ。
「ちょうちょ……いなくなっちゃったね。」
みのりがかなしそうに言った。
「……。」
二人は、ゆっくり歩いた。
もしかすると、またちょうちょが見えるかもしれないと、少し、
ほんとに少しだけ、思っていたから……。と、その時!
太陽のまぶしい光に、二人のちょうちょのペンダントがはんしゃして、ある方向に光をさした。
「あっ、・・・・。」
今度は二人とも、何も言わずに走り出した! あそこに何かある
かも!という希望をもって!・・・・。そのとき!
ガラ!ドシーン!!
二人とも、がけからおちてしまった。
「いったーーーい!!」
「イテテテテもう、なんなのーー。」
そう言って前を向くと……! そこには、ななたちが見たこともな
い風景があった。
な、なんと、そこには、キラキラのすきとおった湖の上に、なな
とみのりのペンダントのようにかがやくたくさんのちょうちょがは
ばたいていた。まるで小さなダイヤモンドが、はばたいているかの
ように。
「きれい……。お母さん……。」
みのりがつぶやいた。
ななはそんなみのりの手をぎゅっとにぎった。そしてこう言った。
「ずっと、友だちだよ。」
おわり
ガタガタ……ガタガタガタガタ………。
(みんなとも、おわかれか……。)
この子は、花木なな、十才。生まれたときから、とかいぐらしで、
いなかが、大っきらい。そんななながいなかにひっこすのには、あ
るわけがあった……。
1ヶ月前……。
ななのお母さんが、急に苦しくなって、病気にかかってしまった
のだ。ななは、げいいんを知らないが。とにかく!!! 病院の先
生が、「空気のきれいなところに行ったほうがいいですね。」と、
いったのだ。ななは、最初は、いやだったが、お母さんのためだ。
しかたがないので、いなかに行くことになった。
ガタガタ……ガタ……キキー。
着いた。
「ハアー。」
なんだか気が重い。
家までは、川や、畑や、田んぼがあった。家は、石の階だんの、
上のほうにあった。(トトロかよ。)そう思っていると、
「なな、あそこが家だよ。」
お父さんが言った。しかし、そのとたん!!、ななは、にげだした
くなった。な、……なんと!!……、目の前に、見えたのは……
「う、おんぼろ……。」
そう、おんぼろというのは、きっとこういう物をいうときに、使う
んだろう。と、思うくらいおんぼろだ。
「やだーーーーー!、こんなとこ住みたくなイーーーーーー。」
ななは、さわぎだしてしまった。
「なな、お母さんのためだぞ!」
その声で、ななは、しずかになった。
すると、お父さんが、
「なな、中に入ってみようか。」
と、言った。ななは、(中もおんぼろだ。)と、思ったが、中に入
ることにした。
ガチャッ!!
なんと!、ななの予想は、みごとに……、当たったのであった。や
っぱりぼろだった。
「よーし、ひっこしおわりー!」
お父さんの声がした。ななは、まだ、なにもかもが信じられなかっ
た。悪夢を見ているようだった。しかし、それは、げんじつだった。
「なな~、ご飯だよ~~。」
「はーい!、今、行くよー。」
ななは、長い長いろうかを歩き始めた。タッタッタッタッタ……。
しかし、おんぼろだがけっこう広い……。
台所からいいにおいがしてきた。(焼き魚か……。)台所にはいっ
ても、あいかわらずぼろだった……。
こうして、悪夢のような、ななのいなか生活一日目が終わろうと
していた……。
二日目……
「おーい!! なな~~~。」
今日は、一日中いそがしかった。この、おんぼろやしきのそうじだ。
まあ、リホームまでは、いかないが、よごれたかべや、ゆかなどを
そうじしたのだ。ぼろやしきはそうじしてもぼろだか……。
おしいれをそうじしていると、なんと中から不思議な巻物がでて
きた。ちょうちょの絵がかいてある。ななは、その絵に見覚えがあ
るのに気がついた。それは、お母さんがくれた物だった。キラキラ
光っている、ちょうちょのペンダントだった。でも、ななには、そ
の横にかいてある字がわからなかった。そこで、
「よくわかんないな~?」
と、つぶやき、ポケットにおしこんだ。ななは、ベランダから外を
見た。そしてなぜか、(明日、村に行ってみようかな~……。)と
思ったのである。
「なな~。おふろは入りなさ~い。」
お父さんの声だ。ななは、よいしょと起きあがった。そして、なな
は走り出した、長い長いろうかを………。
三日目……
「お父さ~ん!! わたしのランドセルしらない~?!」
今日、ななは村へ行くひまなどなっかた。いや、村に行くって言
えば行くんだけど、遊びに行くのではないのだ。そう、ななは今日
から学校に行くのだ。
「なな、階だんの下のこが、つれっててくれるって! お前と同じ
4年生だってよ。」
お父さんが言った。ななは、ご飯を口の中に入れて、魚を口の中に
おしこんでから、
「どんだ、びど?」(どんなひと?)
と、聞いた。
「えっとね~~。」
と、お父さんが言いかけたとき、
「な~なちゃ~ん。さきで~す。」
大きな声がした。ななは、ランドセルをしょって、
「いってきま~す!」
言うが早いか家を飛び出した! 庭を、通って階だんを下りると、
かわいい女の子がいた。ロングヘアーの優しそうな子だ。
「おはよう。」
なながいうと、
「おはよう、ヨロシクネ! ななちゃん!!」
なんと、声までかわいかった。
ななは、学校に行くとちゅう、いろんなことをさきに話した。
「私、都会のほうから来たんだ。学校のみんなは、どんな人?。」
などなど、色々聞いた。さきは、一つ一つのしつ問に、ていねいに
答えてくれた。
学校に着いた。小さな学校だ。木やわらでできていて、ななの家
よりぼろだった。みんな、男子は、ぼうずだし。生徒は、5人位だ。中に入ると……もちろんぼろだった。
「あら??? 花木ななさん??」
ふりむくと、先生らしき人がいた。
「よかった~~。来たのね。あなたは、4-1よ。」
そう言ってななをぐいぐい引っぱっていった。
ガラッ!!
みんながこっちを見ている。(あっ、さきちゃん。)さきと同じ
クラスだった。
「みなさん! 今日からこのクラスになった花木ななさんです。さ
っ、自己しょうかい!」
先生から言われ、ななは、
「今日からこのクラスになります、花木ななです。色々わからない
ことがあると思うので、教えてください。」
初めてのわりには、上手に言えた。すると先生が、
「花木さんは都会のほうからやって来たのヨネ。じゃあ席は~。」
先生が言いかけたとき、
「はい! 私のとなりがあいています。」
と言う声がした。見てみると、なんとさきちゃんだった。すると先
生が、
「じゃあ、植木さんのとなりネ。」
と言った。
ななは、さきのとなりに座った。
授業が始まった。初めは、ななはどんな勉強か不安だったが、すぐ
安心した。なぜって? それは、ぜ~んぶ前の学校で習っていたか
ら。ノートに上手に書いたり、すらすら問題をといたりするななに、
さきはびっくり!!思わず、
「ななちゃん、すごいネ☆」
と言ってしまった。
ななはとくいになって、問題をどんどんといていったのである。
カラ~ン、カラン、カラン。
ベルが鳴った。昔っぽい。
「今日は終わりです。」
先生が言った。
すると、みんながななの周りに集まってきた。そして、
「すごいね。」
とか、
「前の、学校はどんなの?」
とか、色々聞かれた。そして、今日、みんなで野の山で遊ぶことに
なった。
ななは、家に帰ってから急いで行った。
着くと、もうみんないた。そして、みんなで森に入った。森の中
で、みんないろんな遊びをした。男の子は、虫取り。女の子は、花
つみをやっていた。ななは、いっぱい楽しんだ。そしていつのまに
か、(いなかも、いいかも……。)と、思ったのだった。
ちょうちょの、秘密は、わからなかったけど、ななはこう思う。(きっとこの、ペンダントは、わたしに、友達をくれたんだ。)と。
家に帰ると、ご飯が、できていた。
「なな~、ご飯だよ。」
「はーい。」
今日も、いつもどうりの、晩ご飯。
明日は、ななにどんなことが、おこるのかな??
第二話「友達になるために……」
「お父さーん、いってきまっす~!!」
「いってらっしゃい~。」
階だんを、おりていくと、いつもどおり、さきがいた。
「おっはよ~!。」
「おはよー、ななちゃん☆」
「行こっ!」
「うん!」
ななは、いなかが大っきらいだった十才。4年生だ。でも、今は
いなかが大好き☆ 毎日とても楽しいのだ。
学校に着いた。もうみんないた、
「ななちゃ~ん、おはよ!」
「おはよ~☆」
みんな(まあ、5人くらいだけど……。)とっても、仲良しなんだ!
みんなと、話したり、じゅんびをしたりした。席に着いて先生を、
待つ・・・・・・。
ガラ!!!!!!!
ドアが開いた。先生と……、ななたちと同い年位の子が、入って
きた。みんなザワザワしていた、(わたしと、同じ感じだな……)
ななは、そう思った。
その子は、かわいい子だった。でも、ちょっと気が強そう、(こ
うゆうの、クールビューティーって、いうのかな~? でも、なん
か女王様って感じ……。)
「みんなー! 今日からやって来た、関根みのりさんよ! 花木さ ん! あなたといっしょで、都会の方からきたんですって!」
先生が、しょうかいするとみのりは、な、なんと、
「ぼろいわね~、まっ、みなさんも、どうせびんぼう屋敷に、すん
でるんでしょ?」
と、言った。(うわっ! なにこいつ?!)ななは、かなりむかついた!。
みのりの声に先生も、みんなも、かたまってしまった。しばらく、
ちんもくがつづくと、
「先生、席はどこですか!!?」
と、みのりがこわいこえで、聞いた。
「え、ええーとー、そ、そうねー……。どうせなら、席がえしまし
ょう!!」
「えっ!?」
先生の、声にみんなおどろいた! だって、2週間前に席がえを、
したばかりだったからだ。でも、みのりもいるので、みんな、
「い、いいよー。」
と、さんせいした。でも、いつもの席がえならみんな思うことがち
がうのに、今日は、同じだった。それは『みのりととなりになりま
せんように・・・・。』だった。みんな、あの言葉が、つっかかっ
ていた。しかし、6人中、5人は、願いがかなって、1人はかなわ
ないんだ。ざんこく………。
席がえのしかたは、くじびきだった。みんな、1枚1枚さわって
とっていったので、十分くらいかかってしまった。
ななは、紙をとったあと、みんなが取り終わるまで待っていた。
そして、最後の人が取り終わった。ななは、そおっと、そおっと、
紙を見た。番号は2番だった。となりは、未来だった。(よっしゃ
~!やった、やった、ホッホ~イ!☆)それから、みのりのとなり
は、だれなのか見た。たぶん、ほかの5人は見たと思う。1人は、
かわいそうだけど、やっぱり見たーい! みのりは、さがさなくて
もすぐわかった。なにしろ、人数が少ない。となりを、見ると……、
な、なんと……さきだった。(ウッソ~、さきなの……!?)さき
は、がっくりしていた。
「さきちゃん、かわいそー!!、ね、ななちゃん!」
「う、うん……、さき、か弱いから大丈夫かな~? 私は、未来と
でよかった~!」
2人で、話していると、みのりが、
「すいません! 私、目が悪いんで、前にしてください!」
と、言った。すると、先生が、
「じゃあ、未来ちゃん、席かわって。」
と、言った。
「えっ?! あ……、は、は……い……。」
「えっ!!!!!?」
「ご……、ごめんね……、ななちゃん……。」
みのりと、未来が、席を立った。(な、なんで……?! ちょっと
ー。)
みのりが、ななの隣に座った。(ど……どーしよー?)とまどっ
ていると、みのりが言った。
「あんた、あたしと同じところから来たんだって!? こんなとこ によくいれるね!」
ななは、最初は、なんていったらいいのかこまった。けど、やっと
「……そ……、そんなこと……、ない……、ないよ……、み……、 みんな……、仲いいよ……、ア、アハハー……。あっ、あの……、 みのりさんも……とも……、あのね……、そ、その……、と……、 友達に、ならない!!!?」
と、言えた。言えると、ホッとして、力がぬけた。
すると、みのりは、
「はあ?? 何いってんの? 私あんたたちみたいないなかやろう と、友達になる気ないから!! だいたい、とかいのやつが、い なかのやつと仲良くしてんじゃないわよ!! もう、話しかけな いでよ! フンッ!」
プツンッ!と、切られてしまった。
こうして、学校が終わった。学校が終わると、みんなは集まって、
今日、どこで遊ぶかなど、話し合った。
その間も、ななはみのりのことが気になって、しょうがなかった。
みんなと話していながらも、ときどき、先生と話している、みのり
のほうを、ちらちら見ていた。
そして、野の山で、さきと未来と、美優紀と春菜と遊ぶことに、なった。
「ねえ~、みのりちゃんもさそう??」
「ことわられそ~。」
「いなくてもいいじゃ~ん。」
「でも、仲良くなったほうが、いいよね?~」
みんなが、話している間も、ななは、あの言葉のことを考えてい
た。(みのりさん、友達いないのかな?? 最初のころの私とちょ
っとにてるかも……。)
「じゃあ、ななちゃんは?」
と、言う声がした。つづいて、
「いいね! それ!!☆」
「ななで、いいかな?……」
「えっ、あっ、いいよ~。」
ななは、その言葉の意味を知らないのに、答えてしまった。
「やった!! ありがと~。じゃ、ななちゃんよろしく~☆ じゃ
あ、野の山で!!」
「えっ!? ちょ、ちょっと、よろしくって、どうゆう意味??」
「だーかーらー、ななが、みのりさんに、今日いっしょに遊べるか、
聞くんでしょ!☆ じゃ、そうゆうことで、なな、バイバイ☆!」「えっ!? あ、あの~ね~……」
あ~あ~、やっちゃたあ~~。(とにかく! みのりさんに聞く
しかない!!!ど~しよ~。)
ななは、ちょうど、先生と話し終わったみのりに、近づいていっ
た。そして、
「……、あ、あのっ!……、えっと……、きょ、今日……、みんな で、野の山で……、あそぶんだ!……。で……、あの……、え、 えっとお~…………、い……、いっしょ……、に……、い、行か ない?……、え、えへ……。」
みのりは、しばらく、だまって、ななを見ていた…………。が、
バッと立つと、サッサッと、行ってしまった。
「まっ、まって、みのりさん!!」
ところが、みのりは、
「フン!!」
と言って、走って、行ってしまった。
「あ……、(みのりさんに、私、きらわれているのかな……?…… どうしよう……。)」
ななは、そんなことを考えながら、家に帰った。
そして、野の山へ、行った。野の山でも、ななはみのりのことばかり、考えていた。
キーンコーンカーンコーン。チャイムがなった。
「じゃあ、また明日。バイバ~イ☆」
ななは、走って家に帰った。
家に着くと、ベランダ(?)から、外を見た。
ミーンミーンミーン
せみが、さわがしく、鳴いていた。夏だから、まだ、明るかった。ぼーっとしていると…………、お父さんが来た。
「なな、どうしたんだ?」
「……、ねえ……、お父さん……、もし、なかなか友達に、なれな い人がいたら、どうする?……。」
「うーん、そうだなー、人それぞれ、友達になるなり方は、ちがう と思うな~。たとえば、ななはさきちゃんと、すぐ、仲良くなれ ただろう、でも、それがあるように、なかなか友達になれないこ とも、あるんだ……。だから、あんまりあせらなくていいと思う よ。でも、一番いいのは、相手の気持ちを考えることだよ。人の 気持ちなんて、わからないけど、一生けん命、わかろうとするこ とが、大切なんじゃないかな?」
「……、そっか……! アリガト!!☆ お父さん。私、ガンバ
ル!!」
ななは、長いろうかを走り出した。そして、自分の部屋に入ると、
あの、ちょうちょの巻物を出した。もちろん、ペンダントは、首に、
つけている。
そして、小さな声で、ゆっくりと、
「私、がんばるから、力をください。」
と、言った。
「なな、花火するぞー!!」
「えーっ! フフ、はーい!」
外に出た。
「お父さん……。きれいだね……。」
「ななは、どの花火が、好きだ?」
「うーん……、線こう花火かな……。だって、とっても、やさしい
光だもん…………。」
「……、そうか……。」
ななと、お父さんは、ずっと、ずっと、その小さい光を、見つめて
いた。
次の日、ななはいつも通りさきと、学校に行った。
学校に着くと、みのり以外の4人は来ていた。ななと、さきは、教科書とノートと、ふでばこを取り出して、つくえにしまった。
ガラッ!!
すごい音で、ドアが開いた。ふりむくと、みのりではなく、先生だ
った。
「みなさん!! おはようございます!」
「お、おはようござい……。」
「えーっと、あら、みのりさんは、いないのね……。」
(みのりさん病気かな~……、仲良くなろうって決めたのに……。
あーあー……)
ななは、授業中も、みのりのことばかり考えていた。ななには、
先生のハイテンションな話も、今日は遠くでなっている、サイレンの様に聞こえる……。
授業が、終わると、ななはすぐランドセルをしょい、みんなと、
約束もしないでかけだした!
向かった先は、野の山だ。タッタッタッタッタ……。遠くに野の山が見える。太陽の光で、キラキラと輝いている……、まるで、エメラルドのように……。
野の山に着くと、ななは、あちこち探し始めた。みのりに何か持
っていく物を探そうと思ったのだ。
「うーん? なんかないかな~。」
そう言って、草むらに一歩足をふみいれたとたん!!!!!!!
ガラガラガラ!!!……ドッスーン!!!!!
「いっ、いった~!!!」
な、なんと!!崖から落ちてしまったのだ!! やっとの思いで、おきあがると、そ、そこに、な、なんと!!!!
み、みのりがいたのだ!!!!!!
「み、みのりさん!?」
「えっ!?」
みのりも、こっちに気が付いたようだ。
でもななは、もっとすごいことに気が付いた。な、なんと!! み
のりがななと同じちょうちょの、ペンダントをしていたのだ!
「み、みのりさん……、そ、そのペンダント、な、なんで~……。」
「えっ、は、はあ? か、関係な、ないでしょ!……。てゆうか、
なんであんたももってんのよ!?」
「えっ、あ、ああ、お母さんにもらったんだ。今、お母さん入院し
てるけど……、あっ、あと、私、家で、巻物を見つけたんだ!!」ななは、みのりに巻物のことを話した。
「ふ~ん、あたしも、お母さんからもらったんだ……、お母さん…
…、2年前に死んじゃったけど……、それであたし……、いじめ られてて…………、だからもう、友達なんて……、作らないの… …。」
「えっ!? あっ……、ごめん……、で、でも!! ぜったいどこ
かにしんようできる友達がいるよ! 私、みのりさんのこと、もっと知りたい! みんなもきっとそうだよ。……ねえ……、友達にならない……? いや、なってください!!……。」
「……あんたって……、へんなやつ……。……私で……いいの…
…?」
「……うん、もちろん!!」
「……ありがと……、なな……。」
「……みのり!!……。」
そして、とつぜんみのりが言った。
「ねえ、そのまきもの見せてくれない? なんか、わかるかも。」
「うん! じゃあ、うちに来て!!」
2人は、家まで走った。
「おと~さ~ん、友達つれてきたよ~!!」
お父さんが、かけてきた。
「おじゃまします。」
「どーぞー。」
そして、お父さんはななの頭をポン!とたたいて、
「よかったな。」
と、笑って言った。
第三話「まきもののひみつ」
「ねぇ、なんてかいてある?」
「……、わかんない……。」
みのりがつぶやいた。
今、二人でひみつのまきものを見ている。ななはそれをかばうよ
うに言った。
「や、やっぱ、意味ふめいだよねーーーー、ハァ」
「……ご……」
「ん?どうしたの?」
「……ごめん……」
しずかに、みのりが言った。
「えっ、ああーー。べつにいいよーーーー、あたしもわかんないし
ーーーー、あ、あははっ!!!!」
ななはなるべく明るく笑った。(う、うわあ!!!みのりショックだったかなあーーーー)
「……そ、そう!でも……この文字ってふつうの字じゃないよね。」
「えっ?!」
ななはおどろいたとどうじに、いままで気がつかなかった自分をな
さけなく思った。
「あたりまえじゃん。こんな字ある??」
「あ。……あー、そっかあーー」
すると、みのりがからかうように言った。
「あ、あんたって……バ、バカだねぇ。アハハハハ。」
「ちょ、ちょっとーーー。」
「だっ、だって、本当じゃん。」
「ちがう、ちがう。そのことじゃなくて、そのことじゃなくて、私
は、あんたじゃなくてななでしょ~! も~」
ななは、真けんに言ったのにみのりは、笑い出してしまった。
「アッハッハ、ご、ごめん、ごめんねなな、あー、おなかいたい…
…。」
みのりがあんまり笑ったので、ななも、つられて笑ってしまった。
二人で、ばく笑していると、ろうかを走る音がした。
ダンダン……ダ……ダンダンダン。だんだん近づいてくる。
ガチャッ!!
いきおいよくドアが開いた。
「おまたせ~!!!! ジュースとおかしだよ~!!」
いつもよりなぜか、ハイテンションな、お父さんが入ってきた。(先
生みたい……。)二人は思った。
「さあ、みのりちゃん、ゆっく~~~りっしてってね!!!!!!
二人共、仲良くね!!!!!、じゃっ、バイバイ!!」
バタン!
すごい音でドアがしまった!
嵐のようにお父さんが去っていった後、しばらくちんもくがつづいた。
「ワーイ、ワーイ、アハハハハ。」
外から、楽しそうな声が、してきた。
「え、え~っと、で、どうする……?」
「ななのお父さんって、あんなひとなんだ……。」
「えっ、あ、ああ、い、いや……、う、うーん……、な、なんか、
いつもとちがうような……。」
「……まあ、いいや……。」
ななと、みのりは、おせんべいを手に取った。
「いっただっきま~す!」
「いただきます。」 、バリッ! パリッ!
「うん、おいしい。」
二人はせんべいを食べながら、話を進めた。
「ねえ!! 大人に聞こっか~~!!」
「だめ!」
「なっ、なんで!?」
「なな、よく考えなよ! 大変なことが書いてあったらどうすん
の!! おとなは私達に教える前にすてちゃうよ!!」
ななは、本当に、感心することしかできなかった。
「あっ、そっか、じゃあ、どうする? みのり!!」
「…………、となり町に……町の図書館……。」
「えっ……、ま、まさか~。」
「……、行ける……、行く……。」
「えっ、ちょ、ちょっと、えーーーーーーー。」
なながおどろいたのも無理はない。となり町の図書館は、車で約一
時間かかるのだ!
「だ、だれに、おくってもらう……?」
「……だ……め……、『何しにいくの?』なんて聞かれたら、どう
すんの……。」
「じゃ・……、じゃあ……、歩くの?……」
ななは、おそるおそる聞いた。
「……そう……、するしか……、ない……。」
外にでると、もう鈴虫が鳴いていた。
リーン、リーンリーン……
「きれいな声……。」
「本当だね、なな。」
「じゃ、あした学校でいろいろ話そ!!! バイバイ」
それだけ言うとみのりはかけだした。
ななはそれをしずかに見ていた。
「明日……か……。」
チュン、チュン、チュン、ピ、チュチュンピ
今日は鳥たちの大合唱で目がさめた。
「お父さん おハヨーーー」
「あー、なな、朝ごはんあるから食べといてね。お父さん仕事でね。 よし、じゃ、行ってきます。」
お父さんは急いで家を飛びだした。
バシ!
すごい音で、ドアが閉まった。
「ハァー」
ななはためいきをついた。最近、お父さんはやけにあわただしい。(仕事、そんなにたいへんなのかなぁーーー)
ななは一人で朝ゴハンを食べた。なんだかおいしくない。と、今、
戸をたたく音がした。
「はい。どなたですか??」
暗い声で聞いた。すると、はずかしそうな声がかえって来た。
「あのーー、ななちゃんいますかーーー」
おとなしげな声だった。ななは、その声がだれの声なのかよくわかった。みのりだ。どうやら、みのりは、ななの声がひくかったので、お父さんと思ったらしい。
「え、えっと、私だけど。」
「えっ、なな?!!!!」
みのりの声がいっきに変わった。
ななは戸を開けた。みのりがはずかしそうに立っていた。
「あのー、みのり、どうしたの???」
ななが聞くとみのりは、不安そうに言った。
「あのーー、いっしょに、学校いかな……い???」
「えっ、みのりってこっちらへんだったっけ????」
ななが聞くと、みのりが泣きそうな顔をしたので、ななは急いで言
った。
「あっ、じゃあ、いっしょに行こっ、!!! えっと、ちょっとま
っててね。」
ななは部屋に入ると、急いでランドセルをとった。そして、げん
かんまで走った。
ガラッ
戸をいそいで開けて、カギをかけた。
「おまたせーー、ゴメンね、みのり。」
「いや、べつに。それより、昨日のことだけど……」
みのりが言いかけた時、
「ななちゃーん!!!」
さきの声が下からして来た。ななとみのりは、下におりた。
「ななちゃん、おはよ。あっ、関根さん……?」
さきが顔色を一しゅん変えたので、ななは、あわてて、
「うん、あのね、えーーっと、みのりも今日、いっしょに行きたい
って言うから、いっしょに行こうって!!!!」
と、うれしそうにいった。
「えっ、ななちゃん、関根さんと友だちなの???」
「えっ、そうだよ。仲よしなんだ!!!」
ななの言葉に、さきはおどろいていた。そしてやっと、みのりが
「あの……私……」と口を開いた。
「あの、友だちに……」みのりがなかなか言えないので、ななが、「あのね、みのりね、みんなと友だちになりたいらしいよ。」
と言ってあげた。そして、みのりのせなかをポン!と、おした。
「あの……、う、うん……、そう……」
みのりが不安げに言った。
さきは、しばらくみのりをポカンと見ていたが、そのうちに
「フフッよろしくね。みのりちゃん。」
と、ニコニコしながら笑って言った。
「ありがと!!!」
みのりもとてもうれしそうだった。
ガラッ!
学校に着いた。
教室に入ると、みんなふしぎそうな目でこっちを見ていた。(う
わぁーーー、でもわかってもらわなきゃ。)
「みんな、おハヨー」
ななはいつもどおりに元気に言った。でもみんなはひそひそしてい
てこんな声も聞こえてきた。
「ねぇ、なんで、ななとさきと関根さんがいっしょにいるの?」
「仲よくなったのかなぁ???」
「あたし、あんまり関根さんと仲よくなりたくないかも……。」
「あっ、おれも~。」
みのりにも聞こえたのか、みのりは、ゆかをじっとにらみつけて、
泣きそうな顔で立っていた。ななはなんだか、みんなにとてもはら
がたった。「ねえ!! みんな!!」と、言いかけようとしたとき、
「やめなよ!!」
と、言う声がした。な、なんと、そうさけんだのは、さきだった!!
「みのりちゃんは、みんなと仲よくなりたいだけなんだよ!! な
んでそんなこと言うの!!」
さきにつられて、ななもさけんだ!!!!!!
「そうだよ!! 何にも知らないのにひどいよ!」
みんなも、二人の声に、だまりこんだ……。
「…………・……。」
「あの……、」
声を出したのは、みのりだった。
「いままで、本当に……、ゴメンナサイ……。」
みんなびっくりしていた。そして、一人の男子が、
「よーし、みんな~!! 今日からみのりは、友達だ~!!」
と、言った。みのりは、いままでにない、最高の笑顔になった。そ
んなみのりを見ながら、おたがいに、Vサインを送っていた。
カランカランー。三時間目の授業が終わった。みのりとななは、二人で、急いで家に帰った。
ななは、家に入ると、まず、リュックをだし、その中に、おやつ
のせんべい、あめを入れた。そして、おさいふ、町の地図、すいと
う、ノート、ペン、そして、まきものを入れた。なんだか、長い旅
に出るみたいだ。
トン、トントン……
戸を、たたく音がした。みのりだ!! ななは、急いで戸を開けた。
「おまたせ!! 行こっ。」
「うん!!」
二人は、歩き始めた。みのりの格好は、リュックにぼうしだった。
(ぼうしも、必要だったかな?)
「ねえ、かなり歩くよ、大丈夫?」
「えっ、あ、うん!」
田んぼを横切った。だんだん歩いていくと、三十分位たっていた。 田んぼは、なくなっていた。
一時間後……
「ハア、ハア、ハアハア、ハアー……」
「なな、大丈夫?」
「う、うん……。」
「もう、隣町に入ったから、もうすぐだよ。休憩しよっ!」
二人は、リュックから、お菓子と水筒を出した。
五分後……
「行こっか、なな。」
「うん。」
二人はまた、歩き始めた。
十分後……
「あっ、なな、見て!」
なんと、向こうに図書館がある!! 二人は、走り出した。
「ハア、ハア、ハア、」
二人とも、いつもより足が、早くなった気がする。
ウイーン
ドアが、自動で開いた。冷ぼうがかかっていてとてもすずしい。
「なな!ねえ!あそこにあるんじゃない?」
みのりが指したのは“昔の言葉”というところだった。
「うん!行ってみよ!」
二人は“昔の言葉”の所に入った。いろんな本があった。“言葉のひみつ”という本をななは手にとって、パラパラ~と見てみた。すると、“昔の言葉の読み方”というのが出てきた。くわしく読んでいると、昔の文字が書かいてあった。
「み、みのりっ!! これ見て!」
二人は、本を見ながら巻物の文字を読んでいった。巻物には、こう書いてあった。
“ちょうちょの道しるべ、宝を 見つける”
「これ、どういう意味?」
「わ、わかんない。」
二人がためいきをついたそのとき……
ピカッ!
「うっ、あ、あれっ! ねえみのり! 空に大きなちょうちょが見 える!」
「うそ! も、もしかして……。ななっ!! 追うよ!」
みのりが走ったので、ななもつづいた……
みのりもななもせいいっぱい走った。(つ、ついに……わかるん
だ……!)ちょうちょはどんどん進んでいった。太陽の光がはんし
ゃしてまぶしい。
そしてちょうちょは、ある山 へ入った。
「ここは……花の山?」
「とにかく入ろう!」
「うん。」
ザワ、、、ザワ、、、二人は花の山に入った。ザワ、、、ザワ、、、とて
もしずかだ。
「ちょうちょ……いなくなっちゃったね。」
みのりがかなしそうに言った。
「……。」
二人は、ゆっくり歩いた。
もしかすると、またちょうちょが見えるかもしれないと、少し、
ほんとに少しだけ、思っていたから……。と、その時!
太陽のまぶしい光に、二人のちょうちょのペンダントがはんしゃして、ある方向に光をさした。
「あっ、・・・・。」
今度は二人とも、何も言わずに走り出した! あそこに何かある
かも!という希望をもって!・・・・。そのとき!
ガラ!ドシーン!!
二人とも、がけからおちてしまった。
「いったーーーい!!」
「イテテテテもう、なんなのーー。」
そう言って前を向くと……! そこには、ななたちが見たこともな
い風景があった。
な、なんと、そこには、キラキラのすきとおった湖の上に、なな
とみのりのペンダントのようにかがやくたくさんのちょうちょがは
ばたいていた。まるで小さなダイヤモンドが、はばたいているかの
ように。
「きれい……。お母さん……。」
みのりがつぶやいた。
ななはそんなみのりの手をぎゅっとにぎった。そしてこう言った。
「ずっと、友だちだよ。」
おわり
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